縄文時代(紀元前14,000年~前300年頃)から、現在にかけて、人々は様々な用途で、漆を利活用していました。

世界最古の漆は、1960年頃から発掘が始まった福井県鳥浜貝塚で発見されており、その貝塚は12,600年前のものと推定されています。

福井県鳥浜貝塚では、朱色の漆を塗った「赤色漆塗り櫛(くし)」が発見されました。

その当時の石器からも、漆が見つかっています。

例えば、矢じりです。漆の接着力は強くありませんが、紐で矢の先の石と木枝を紐で結び、紐を補強するために漆を塗っていました。

Shinshitsu lacquer art 芯漆 技法

縄文時代の鳥浜貝塚以外からも、漆を塗った多数の生活用品が発掘・発見されており、歴史上、漆は多くの役割を担っていました。

また、あらゆる貝塚から、漆を塗ったものが見つかっており、漆の耐久性が証明されています。

たとえ、1万年以上前の縄文時代からでも、漆が塗られた下地の木は腐敗していても、漆はその形を残し、光沢を放っているほどなのです。

lacquer art 芯漆 漆の木 足長蜂

足長蜂の巣を固定する先端 付け根部分に漆が使われていることから、縄文人は、漆の用途を足長蜂から学んだと言われています。

縄文時代から、漆は狩猟、農具、食器、建造物、造船を頑丈に補強する目的に使われてきました。その“跡”はあらゆる形で、日本各地にて発見されています。

漆を使い長年かけて製作するのに、劣化してはもったいない」と思い、歴史から“漆”の本質「下地はいずれ劣化するが、漆は劣化しない」ことを学び、辿り着いたのが、私たちが生み出した『芯漆(しんしつ)』なのです。

山崖松花堂は、輪島を代表する輪島塗の「塗師屋(ぬしや)」として、これまで活躍してきましたが、“漆”本来の特性を100%活かした他にない・他にはできない『美術品』の制作を2000年から開始、木地未使用で、“芯”から表面まで100%日本産“漆”のみを使う独自の技法『芯漆』での作品を製作してきました。

山崖松花堂では、「日本の“漆”文化を絶やさない」「“漆”は永遠に」「“漆”を世界に」「“漆”を美術品に」などのライフワークとして、これからも“漆”を次世代に残していくために、『芯漆』技法を駆使して、新たな漆アートの制作を手掛けています。

その他、漆の歴史に関しては、「世界と漆<うるし>」のページにも載せています。(こちら

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