【メディア掲載】青森県の『東奥日報』に『芯漆』

先日に続き、2020年7月4日(土)付の青森県の東奥日報(とうおうにっぽう)に山崖松花堂の「芯漆(しんしつ)」が紹介されました。

新技法で劣化抑え美しさ保つ 石川の山崖松花堂 漆器の海外展示・販売本格化。老舗塗師屋の山崖松花堂(石川県輪島市)は、漆器の新技法「芯漆」を開発し、米国など海外で作品の展示や販売を本格化させる。芯漆は芯に木材などを使った従来の漆器と異なり、芯から表面まで全て国産漆で作る。経年劣化が少なく、長年にわたって漆本来の美しさを保つことができるのが特徴という。漆は樹脂の化石である琥珀(こはく)と同じく、化学的に安定した構造を持ち、酸やアルカリ、熱に強い。だが、芯に木材を使った従来の漆器の場合、木材が傷むと剥がれたり割れたりするほか、気候が異なる海外に運ぶと使えなくなることもある。芯漆による漆器はその心配がなく、非常に高い耐久性を持つ。ただ、漆を塗って硬化させ、次の漆を付けるためにざらつかせた後に再び塗るという工程を幾度となく繰り返すため、芯ができるまで数年、完成に20年以上かかることがあるなど、極めて手間がかかる。適切な室温や湿度を徹底的に調べたことで、硬化速度が向上。同じ期間でも、工程をより多く繰り返せるようになった。本格展開後の価格はまだ決めていないが、これまでは旧知の顧客などに、芯漆のぐい飲みを1個数十万円で販売してきたという。山崖松花堂では、食器以外に、仏像など複雑な装飾付きの作品にも取り組んでいる。硬化した漆は内部で徐々に化学変化が進む。何層にも重ねられた漆は光を複雑に反射させ、見る角度によって色合いが変わる独特なアート作品になるという。山崖松花堂17代目の山崖宗陽さん(58)は「最高の作品を世界に示し、アートとして価値を認めてもらいたい」と話した。

「芯漆」とは、従来利活用されていた木地などの下地を一切使わず、“芯”から細部、表面まで全ての部分で日本産の漆を100%使ったこれまでにない世界唯一の独自の“アート”技法です。

詳しくは以下「芯漆とは」のページをご参照ください。

lacquer core to surface, all lacquer art “芯”から表面まで100%日本産 “漆” 世界初の独自技法『芯漆』
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