【報道資料】世界初の漆技法“芯”から表面まで全て“漆”『芯漆<しんしつ>』本格展開

山崖松花堂(やまぎししょうかどう)(場所: 石川県輪島市、共同代表: 山崖宗陽(そうよう)山崖松堂(しょうどう)は、漆器の“芯”から表面まで全てを漆の木の樹液で作品制作する技法『芯漆<しんしつ>』開発・駆使して、約20年かけて、約70点もの「芯漆」作品を制作、日本語と英語のホームページを開設し、国内外に向けて本格的な営業を開始します。(ニュースリリースのPDF版はこちら

新型コロナウイルス感染症が終息次第、海外でも展示スペースを設け、芯漆作品の展示や販売を本格的に開始する予定です。

「芯漆」とは、従来の木地に漆を重ね塗りする技法とことなり、木地などの下地を一切使わず、芯から細部・表面まで全てを国産の漆だけで制作するこれまでにない独自のアート技法です。(詳細はこちら

従来の輪島塗・京漆器・会津塗などの漆器は“芯”となる木地作りから始まり、その木地に漆を重ね塗りして完成させますが、「芯漆」では木地、ノリ、布などの下地の材料を一切使わず、細部から表面まで漆のみで仕上げます。従来の漆器とは全く別物で、芯漆は、漆ならではの性質“偏光性”と“耐久性”を最大限に活かした漆の塊がアートとなった作品です。

Shinshitsu lacquer art 芯漆 技法【半分に切った『芯漆』作品(前)と、従来の漆器(輪島塗)(後)を比較。従来の漆器はほとんどが木地。『芯漆』は全てが漆、木地未使用】

芯漆 孔雀

そのため「芯漆」技法で制作した作品は、木地を使った漆器とは異なり、千年後、一万年後でも、世界の異なる天候や自然環境を問わず、経年劣化しません。漆の耐久性は、化石として発見される琥珀と同じ性質を持ち、天然の高分子化合物で、塩分やアルコールに強く、防水、防腐性もあり、電気を絶縁するなどの特性を持ちます。漆は熱・酸・アルカリに強いだけでなく、ガラスや陶器を溶かすフッ化水素、金を溶かす王水でも溶けません。また、固まると液体に戻ることもありません。

漆は、科学的に最も安定している有機物の一つです。「芯漆」は漆器制作で最も重要となる漆の本質を深く理解することで誕生、「永久不滅」を概念にした技術です。

しかし、幾度も漆を塗り乾かし、彫る工程があるため、「芯漆」作品の制作期間は8年から最長23年かかります。

これまで制作した「芯漆」作品には、器、仏像、香合(こうごう)、抹茶椀、棗(なつめ)など、日本の伝統文化を表現するものが数多くあります。

山崖松花堂はこれまで、「輪島塗」の分業制の中で、プロデューサーに位置する塗師屋として知られ、長年、塗り、蒔絵など含め従来の漆器づくりを手掛けてきました。しかし、約1年かけて作った漆器は割れるなど経年劣化し、修復の手間が発生、自身が手掛けた漆器に対して「どうにかならないか」との疑問する時が多々ありました。

木地は水分を吸収し、乾燥すると、徐々に劣化します。夏になれば、カビてしまい、冬には乾燥し、割れてしまいます。たとえ“漆”を塗った器でも、下地が“木”であれば、経年劣化します。また、世界の異なる気候の環境にも大きく左右されます。

木地には“限界”があり、従来の漆器には“寿命”があります。

また、豊富な世の中、生活スタイルやモノの選択肢が増えると同時に、器の選択肢も急増しました。ガラス、プラスチック、ステンレスなどの素材で器を大量生産、価格も100円前後で購入できる時代になると同時に、漆器の需要は激減しました。

輪島には全盛期、輪島塗に関わっている事業者が700軒あったと言われていますが、現在では60軒ほどに減少。「このままだと日本の漆伝統文化はなくなる」という危機感を持ち、“漆”の研究を開始、目標としたのが「世界で活躍でき、永遠に残る漆」でした。

このような背景から「漆」を根本から徹底的に研究、開発したのが「芯漆」技法です。

山崖松花堂は2000年に漆の新たな道を開拓すべく、「漆ラボ」を立ち上げ、漆の本格的な研究を開始、輪島塗など、従来の漆器工芸とは全く異なる漆を活用した新たな技法「芯漆」を開発しました。以来、漆器の劣化の要因となる下地・木地などを使用せず、100%国産の漆のみを使ったアート技法「芯漆」での美術品づくりを始めました。

Shinshitsu lacquer art 芯漆 技法【「芯漆」抹茶椀】

芯漆 棗 なつめ 輪島【「芯漆」棗(なつめ)】

漆 阿修羅 日本唯一 Lacquer Asura Art lasts forever【「芯漆」阿修羅像】

■ 漆の性質や魅力について
漆<うるし>は硬化しても、作品の内部で酵素が生き続けていることから、内部で化学反応を起こし、徐々に薄い琥珀色に近づき、透明感を増します。漆は年数を経て、徐々に透明になり、透けてくるなど、幾度も塗るうちに色がプリズムのように、光を吸収・分散・屈折して、はじき出し、異なる輝きを見せます。漆は、塗れば塗るほど、厚さを増し、層を重ねることで、色がどんどんと鮮やかになります。光の当たり方によって、色が違って見えるのも魅力の一つです。

*「芯漆」は山崖松花堂の商標です。

山崖松花堂について
山崖松花堂(やまぎししょうかどう)は、江戸時代の中ごろ、石川県輪島市で最も歴史ある「輪島塗」の分業制の中で、プロデューサーに位置する「塗師屋」として事業を開始。共同代表で兄弟の山崖宗陽(そうよう)と松堂(しょうどう)で17代目となります。

山崖松花堂は長年、「塗師屋」として作品制作をしてきましたが、2000年、「漆」を活用した新たな技法「芯漆<しんしつ>」を開発し、新たなアート作品作りに励んでいます。これまで、漆芸作家 最高の美術展「日本の文化を担う・漆の美展」にて最高賞の「農林水産大臣賞」「林野庁長官賞」「文部科学大臣賞」を受賞しています。

※記事作成で必要となる画像はホームページ上にある写真をご活用ください。
大変お手数で恐縮ではございますが、他の画像が必要な方は、以下までご連絡のほどよろしくお願い申し上げます。

【報道関係からのお問合わせ先】
山崖松花堂 広報担当
中川生馬(なかがわいくま)
・電話: 080-3205-2335
・E-mail: inaka.backpacker.japan@gmail.com

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